スイスの町でAnti-speciesism / 種差別反対の考え方に出会う。
先日、ローザンヌの駅前で、デモをしている団体を見かけました。
彼らの持っていたプラカードに見慣れない言葉が書いてありました。
Anti-speciesism
初めて見る言葉だったので、引っかかり、調べてみました。
Anti-speciesism / アンチ・スピィシーシズム 種による差別反対
種による差別反対。ざっくり言うと、動物たちへの差別をやめよう!です。
言葉を分解してみましょう。
anti / アンチ
英語のantiという単語は、アメリカ英語ではアンタイとイギリス英語ではアンティと発音します。
日本語では、アンチと表記します。
意味は、反対とか対抗です。
最近よく聞く例としては、アンチエイジングでしょうか。年齢に負けないっ、ですね。
Speciesism スピィシーシズム
種差別(しゅさべつ、英語: speciesism)とは、とは、ヒト以外の生物に対する差別である
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
つまり、生物の中で頂点にたつのは、ヒト(人類)で、ほかの動物たちは、下等な存在と考えるのが種差別主義者です。
1970年代に心理学者のライダーが、種差別、という言葉を作りました。
50年前からある考え方なんですね。全く知りませんでした。
種差別の例
- ヒト(人類)に認められている権利や自由を動物には与えない
- 犬や猫などペットは大切にするが、家畜は食料としかみなさない
といった例があります。
種差別反対の主張
黒人、白人、黄色人種といった人種によって差別する人種差別は許されないことです。
同じように、ヒトや動物といった種で差別することも、道徳的に間違っている、というものです。
具体的には
- 動物虐待
- 動物実験
- サーカスで動物に芸をさせること
- 動物園・水族館に動物を閉じ込め見世物にすること
- 動物を食料として扱うこと
などに反対していて、ヒト(人類)は、最終的には、ベジタリアンになるべきだと言います。
まとめ
種差別主義者の自覚
私は、動物に芸を仕込んだり、檻に閉じ込めるのは反対です。
動物虐待は許せません。
犬と猫は家族のように感じます。でも、羊も鶏も豚も牛も肉にしか思えません。
そんな大好きな犬と猫と知らないどこかの男の子が、いっしょに川でおぼれていたら、まず、男の子を助けるでしょう。
完全に種差別をしていますね。
歴史が証明する?
差別は間違った行為です。
1960年代から、人種差別や性差別をなくすための様々な動きがありました。
主なものは、
- 1964年アメリカで公民権法が制定されて、黒人に白人と同等の権利が認められる
- 1971年スイスで女性の参政権が認められる(日本は1945年)
- 1967年イギリスで同性愛が非犯罪化される
種差別反対は、その延長線上にある考えです。
- 白人が、ほかの人種より優れていると考えるのは、間違っている。
- 男性が女性より優れていると考えるのは、間違っている。
- ヒト(人類)が動物より優れていると考えるのは。間違っている。
正しいものに〇をつけなさい、と言われたら、私は、1と2には、〇をつけますが、3には、つけられません。
みなさんは、どうでしょうか?