朝ごはんは、スイス生まれのヘルシーなミューズリー
Bircher-mueslis (ドイツ語でビルヒャー・ミュースリ/ビルヒャー医師のおかゆ)
日本でも、最近は、スーパーで、『ミューズリー』という名前のシリアル食品を見かけるようになりましたね。
いろいろなメーカーのものが販売されています。
実は、この『ミューズリー』は、スイスの都市チューリッヒで、20世紀のはじめ、1900年ごろに、医師のビルヒャー・ベンナーが考案したものです。
ビルヒャー医師は、さまざまな患者の治療をするうちに、新鮮な野菜やくだものを使った食事療法が、患者の回復に効果があることを確信しました。
そして、えん麦 (オーツ麦)に、おろしたリンゴなどを混ぜたレシピを完成させました。
ビルヒャー医師の評判が広まり、ドイツの作家トーマス・マンなどの当時の有名人も、治療をうけ、回復したことで、その名声はますます上がりました。
そのレシピは、今日まで、ビルヒャー医師のおかゆ、と呼ばれ、スイス中で食べられる、スイスの国民食になったのです。
ビルヒャー医師のおかゆの基本のレシピ
材料:
えん麦 (オーツ麦) 大さじ1 (山盛り)
水 大さじ3
リンゴ (小さめ) 2~3個
ヘーゼルナッツ、アーモンド、またはくるみを粉末にしたもの 大さじ1
レモン汁 大1
練乳 大1
作り方:
- えん麦を水にひたし、12時間ふやかす
- 食べる直前に、練乳とレモン汁を加える
- 粉末ナッツを加える
- リンゴを皮ごとすりおろして、茶色くならないように、直接えん麦の容器にまぜながら入れる
- お好みで砂糖やハチミツを入れてもよい
健康効果
えん麦は、食物繊維やミネラルが多く含まれていて、ゆっくり消化されるので、血糖値の上昇がゆるやかになります。
リンゴやレモンでビタミンもたっぷり。
リンゴを皮ごとすりおろすので、ポリフェノールも取ることができます。
今から100年以上前に、こんなヘルシーなレシピを作るなんて、ビルヒャー先生やりますね。
スイスでは、最初、夕食で食べられていました。
今は、主に朝食やおやつで食べられています。
そして、水のかわりに、牛乳でふやかすことが多く、ヨーグルトも加えます。
牛乳やヨーグルトで、たんぱく質やカルシウムも入りました。ますますヘルシー!
そんな、体に良い健康食のはずのミューズリーですが、市販のものは、砂糖が大量に加えられているものが多いので、購入するときは砂糖の量をチェックしましょう。
自家製ミューズリー
私は、えん麦 (オーツ麦)、ドライフルーツ、ナッツをばらばらに買ってきて、自家製のミューズリーミックスを作っています。
上の写真は、キヌア、アマランス、大豆、えん麦 (オーツ麦)です。
キヌアとアマランスは、ポップ状になっているので調理せず、そのまま食べられます。
大豆はコーンフレーク状のものです。香ばしくて、かむと大豆の甘味がでてきます。
リンゴをすりおろしたものや、クランベリー、干しブドウなどのドライフルーツ、イチゴなど季節のくだものを入れると、甘さは十分になります。
牛乳を豆乳にかえて、イソフラボンをとれば、私のような女性ホルモンが減少している50代女子の美容や健康にも理想的です。
我が家では、夏の朝食によく食べます。
小腹がすいたときのおやつにしても良いですよ。
雑穀やナッツのおかげで腹持ちが良いんです。
冷蔵庫で3日はもちますから、作り置きしておけば、忙しい朝の時間の節約になります。
暑い日も火を使わないですむので、楽ちんです。
くだものはできれば、朝用意するのが難しければ、前日の夜のうちに、えん麦(オーツ麦)と混ぜておいてもだいじょうぶですよ。
寝る前に、豆乳や牛乳を混ぜておいて、朝、食べるだけなので超ラクチンです。
ミューズリーとグラノラの違い
グラノラは、植物油とシリアル類を混ぜて焼いていますが、ミューズリーはそのような加工がされていません。
グラノラのように、牛乳をかけてすぐ食べるとかたくて美味しくありません。
ミューズリーは、牛乳や豆乳に一晩つけて食べると美味しくなります。
最後に
スイスでは、パックに入ったミューズリーが、パン屋やスーパーに必ず並んでいます。
ヘルシーなミューズリーを一度お試しになってはいかがでしょうか。