Ajvar アイバル スイスにやってきたバルカン半島の味
友だちのところで、お昼ごはんに、そば粉のクレープをごちそうになりました。
クレープに塗ったソースが美味しかったので、作り方を教えてもらいました。
簡単で美味しいバルカン半島生まれソースのレシピをご紹介します。
Ajvar / アイバル
上の写真は、スイスのスーパーで売られているアイバル。
スイスのスーパーに行ってみましょう - 健康おたくのスイス生活
の記事の中で紹介したディスカウントスーパーAldi / アルディで、1フラン39ソンチーム (およそ150円)。
このスーパーが一番安かったです。
赤パプリカで作ったソースの名前です。
バルカン半島諸国 (セルビア、北マケドニア、ブルガリア、ボスニア等) 発祥のソースです。
1990年代の旧ユーゴスラビアの紛争の際に、現在のバルカン半島の国々から多くの人々が戦火を逃れて、スイスにやってきました。
その人々が持ってきた郷土のソースがアイバルです。
それらの国々では、9月になると、熟した赤パプリカをたくさん買ってきて、ソースを作って、冬中いろんな料理に使うそうです。
アイバルのレシピ
材料
赤パプリカ 500g
にんにく 2片
オリーブオイル 大さじ2
レモン汁、リンゴ酢など好みの酢 大さじ2
塩 小さじ1/2
チリパウダーか一味唐辛子 小さじ1/2
先のとがった赤パプリカを使ってみました
形は、しし唐や唐辛子に似ていますが、ずっと大きいです。長さ20センチ、幅5センチぐらいあります。
全く辛味はなく、赤パプリカよりやわらかくて甘味が強いです。
バルカン半島諸国では、この先のとがったパプリカをアイバルに使うのですが、日本では、見かけたことがないし、スイスでも、あまり売っていません。
私の友だちも、普通の赤パプリカでソースを作っています。
今日は、たまたま、先のとがった赤パプリカをスーパーで見かけたので、うれしくて買いました。
作り方
1.
オーブンを220度に予熱しておく
赤パプリカは、洗って、縦半分に切って種を取る
天板にクッキングシートをしいて、赤パプリカの切り口を下にして並べる
220度のオーブンの真ん中の高さで15分焼く
15分たったら、皮をむいたにんにくを、赤パプリカの横に置いて、いっしょに10分焼く
2.
赤パプリカの表面がところどころ黒く焦げていたら、焼き上がり
天板ごと取り出す
3.
クッキングシートをかぶせて15分ぐらい置いておく
余熱で、赤パプリカの皮が取りやすくなる
4.
赤パプリカの皮を取る
指でぺりぺりとはいでいく
5.
皮がとれたらこんな状態
6.
5の赤パプリカ、にんにく、オリーブオイル、酢、塩、チリパウダーをミキサー/ ブレンダーにかける
7.
レシピの材料で、お椀1杯分のペースト状のソースができる
食べ方
シンプルな味付けで赤パプリカの甘味を楽しむソースです。
パンにのせて、そのまま食べたり、ハムやナッツをトッピングして、カナッペ風にしても良いですね。
バーベキューでもよく使います。
バジリコのペストーソースと組み合わせても、とても合います。
友だちの作ったそば粉のクレープは、アイバルを塗った上にペストーソースを塗り、ヤギのチーズとルッコラをのせたものでした。
味付けについて
今回ご紹介したレシピは、一番シンプルなものです。
塩やチリパウダーの量を調整して、お好みの味を見つけてくださいね。
現地では、チリパウダーを多く使った、辛いタイプも多く食べるそうです。
スーパーでも、マイルドとホットの2種類ありました。
保存
もともとは、冬の間に食べる保存食です。
現地では、ペースト状にした後、鍋で長い時間かけて、水分を飛ばし、水分のかわりにオリーブオイルを足していき、長く保存できるようにします。
今回のレシピは、量も少なく、保存はできないので、冷蔵庫で2、3日のうちに使い切るようにしてください。
最後に
バルカン半島の国々では、家庭によって味付けや作り方が少しずつ違うそうです。
家庭の味なんですね。
ナスを入れることも多いそうです。焼きナスにして皮をとって加えるそうです。
いろいろな国の、知らなかった料理を食べて、レシピを試してみるって楽しいですね。
刺激になります。
よろしければ一度、お試しになってはいかがでしょうか。