健康おたくのスイス生活

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Röstigraben(ロシュティグラーベン/ロシュティの断層)を越えていくスイス

 

男と女の間には、深くて暗い川がある♬という歌がありましたね。

 

スイスのフランス語圏とドイツ語圏の住民の間には、ロシュティの断層があると言われています。

 

どんな断層なんでしょう?

 

Röstigraben(ロシュティグラーベン/ロシュティの断層)

スイスのドイツ語圏とフランス語圏の間の、言葉、文化、考え方の違いを一言で言い表したことばです。

渓谷。真ん中の川の両側に高い崖が切り立っている。

スイスの公用語

スイスは、公用語が4つあります。

 

ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語です。

 

そのうち、国民の70%がドイツ語圏、そして、20%がフランス語圏住民です。

 

 

郷土料理

Rösti(ロシュティ)というのは、スイスのドイツ語圏の郷土料理です。

 

ゆでたじゃがいもを小さくきざんで、フライパンでいためて、丸くしたガレットのことです。

 

肉料理などの付け合わせに出てくる定番の料理です。

 

インスタントのロシュティはおみやげにもおすすめ

フライパンにポテトのガレットが入っている写真のついてインスタントのパッケージ。

どこのスーパーでも売っているインスタントのロシュティのパッケージ。

 

これは、一番小さい250g入りで、2フラン(およそ200円)。 1~2人分。

 

常温保存なので、日本にお土産にもできます。

 

じゃがいもだけのものと、ベーコン入りの2種類あります。

フライパンに四角く固まったポテトの細切りが乗っている。

油をしかないフライパンに、中身を出し、中火で両面を8分ずつこんがり焼きます。

 

フライパンにポテトの細切りがところどころ茶色く色よく焼けている。

こんがり、きつね色に色づいたら出来上がりです。

 

青い模様の皿に、ポテトの丸い形のガレットが盛りつけられている。

塩、こしょうのシンプルな味付けなので、ソーセージや、目玉焼き、肉料理といろいろなものに合います。

違いのシンボル

ロシュティは、スイスのドイツ語圏で主に食べられています。

 

だから、フランス語圏とドイツ語圏の間の、考え方の違いを説明するときに、フランス語圏とドイツ語圏の間に、ロシュティの断層がある、と言うわけです。
 

国民投票に見えるロシュティの断層

英国は欧州連合から離脱せず、スイスが欧州連合の一員だったりする未来 - 健康おたくのスイス生活の記事に書きましたが、国民投票の時に、ロシュティの断層がはっきりと見えます。

スマホのスクリーンショット。スイスの国民投票の結果がわかるスイスの地図。ドイツ語圏はノーを示す赤色、フランス語圏はイエスを示す緑になっている。

上のスクリーンショットは、1992年の国民投票の結果です。

 

EU (欧州連合)に加盟するかどうかの投票でした。

 

赤は、ノーが多数だった地域。緑はイエスが多数だった地域です。

 

見事にフランス語圏、ドイツ語圏で分かれています。

 

まとめ

言語によって、文化や考え方が違う場面は多くあります。

 

それでも、スイスが非常に民主的で繁栄した国でいられるのは、スイス人がどこまでも現実的で、妥協の才能があるからです。

 

それは、国を代表する7名の閣僚に表れています。

 

7名には、ドイツ語、フランス語、イタリア語圏の政治家が含まれています。

 

しかも、右から左までの考えが大きく違う政党からの代表のミックスなのです。

 

イデオロギーの違う7人が、話しあって、現実的に問題の解決策を見つけて、国を運営しています。

 

国民の間に、ロシュティの断層があっても、妥協点を見つけていくのがスイス流なのでしょう。