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ローザンヌの芸術地区!ヴォー州の州立美術館が完成間近

2021年、ローザンヌ国鉄駅横に、Quartier d'art(カルティエ・ダール/芸術地区)が完成します。3つの美術館とレストラン、カフェ、おしゃれなブティックが、木々や花壇に彩られた、市民のいこいのエリアが誕生します。

 

完成が待ち遠しいですが、3つの美術館のうちの、ヴォー州の州立美術館の建物を、一般に公開するイベントが土曜、日曜の2日間にわたっておこなわれました。

 

現在、建築にたずさわっている建築家の方が、建物を案内するガイドツアーに参加しました。

 

ヴォー州の州立美術館オープンデイ

19世紀末に建てられた建物。現在ヴォー州の州立美術館

こちらが、現在のヴォー州の州立美術館です。ローザンヌのPlace Riponne(リポン広場)に面しています。
 

現在のヴォー州の州立美術館は、ローザンヌ駅から徒歩で、15分のところにあります。ローザンヌ駅からは、上り坂なので、ちょっと大変でしたが、新しい美術館は、駅直結。電車の待ち時間に、美術館のカフェでお茶をすることもできますよ。

 

しかも、州立美術館は、入場無料です。スイスの画家、フェルディナント・ホドラーの作品は、一見の価値があります。

 

 

ヴォー州の新しい州立美術館である、灰色のコンクリートの長方形の建物

新しい州立美術館は、長方形が印象的な非常にシンプルなデザインです。19世紀後半に建てられた、現在の州立美術館の装飾の多い外装と対照的ですね。

 

一見、灰色一色のさびしい外見にみえますが、近づいてみると、壁は、無数の灰色のブロックを組み合わせたものだとわかります。このブロックは、実は、フランスのレンガの製造会社に特注したものです。その会社でしか作ることができないレンガで、ひとつひとつ色が微妙に違うのです。そのレンガを組み合わせた壁は、ひとつひとつのレンガの色調の違いで、独特の味わいがあります。

 

美しいアーチ型の窓

 

正面に階段がある。階段をのぼるとアーチ型の窓がみえる。光を背にして人々のシルエットがみえる。

 

美術館のエントランスに入ると、天井までの高い吹き抜けと、正面のアーチ型の窓が非常に美しく印象的です。

 

階段をのぼって、窓からながめると、線路が何本もならび、列車がすぐ下を走っていくのが見えます。音も振動も全くしないので、外をながめるまで、この美術館が駅のすぐそばにあることを忘れてしまいます。

 

この美術館を建てるにあたっては、列車からの騒音と振動対策が大きな課題でした。音がうるさければ、ゆったりと美術品を楽しむことができませんし、振動で、絵画はダメージを受けるからです。

 

展示品がまったくない展示室を見たことがありますか?

 

美術館の展示室の中を見学する人たち。天井は四角く区切られて天井窓の自然光とLEDで部屋は明るい

ホントに広く感じますね。美術館で一番広い、700㎡の巨大展示室です。天井をささえる柱ひとつないので、ますます広々としています。展示によっては、壁をつくって、部屋を区切って使うこともできます。

 

天井からは、自然光が入ります。天気によって、自然光だけでは、じゅうぶんではない場合は、LEDランプが使われます。光も、湿度や温度もすべて、最新のテクノロジーで、自動的にコントロールされます。

 

建設反対の動き

 

駅のすぐ横に、芸術地区をつくるにあたっては、反対の人たちも多くいました。

 

もう少し郊外の、湖のそばに建設を希望していた人たちや、建設中は、騒音に悩まされ、建設後は、美術館のためにながめが悪くなる近隣住民たちなど。

 

反対だった人たちは、今回のオープンデイ前日の金曜日に、州に招待されて、新しい美術館をだれよりもはやく、見学しました。みなさん、美術館の出来ばえに、満足されていたようですよ。

 

美術品の搬入がいつになるかはトップシークレット

 

ガイドツアーでは、展示室や、レストラン、アトリエなど、館内を40分かけてみてまわりましたが、展示品搬入用の巨大エレベーターや、セキュリティルームは、見せてもらえませんでした。ザンネン。

 

それに新美術館への美術品の搬入日もひみつだそうです。巨額な保険金がかけられているそうですよ。

 

新美術館の正式なオープンは、今年、2019年10月5日です。

 

Quartier d'art(カルティエ・ダール/芸術地区)の誕生

 

今年の10月5日にひと足はやくオープンする州立美術館のほか、建設中の別館には、2021年に、現代アート美術館とエリゼ写真美術館が入ります。

 

美術館のまわりは、木々や花壇が整備され、ひとびとが散策できる歩道も作られます。小さな個性的なブティックや、テラスのあるカフェやレストランもでき、たくさんのひとが楽しめる地区になるはずです。

 

駅から直結しているので、旅行の途中や、電車の待ち時間に、お茶を飲んで一息ついたり、芸術品をながめたり、すてきな場所になりそうですね。

 

ヴォー州の州立美術館

正式オープン:2019年10月5日

住所:Place de la Gare 16

           1003 Lausanne

 

ローザンヌツーリストインフォメーション↓

Official website of Lausanne Tourism

 

おみやげ

 

美術館の工事現場の絵葉書が5枚

 

見学のおみやげに、工事現場の絵葉書セット5枚をいただきました。どうぞ、完成まで、事故もなくご無事でがんばってください。