健康おたくのスイス生活

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その場ではガマンしてずっと引きずるタイプでしたが禅の本を読んでやっと変われました。

生きていると、いやなことありますね。スポーツや趣味で発散したり、飲みにいったりしてスッキリできれば良いんですが、後になっても思い出してつらくなることもありますね。

私は、食べてストレス太りしていましが、たまたま手にとった禅の本を読んで、心が解放されて、行動が変わり、引きずらない生き方に目覚めました。もしかしたら、あなたも楽になれるかもしれませんよ。

 

いやなことを思い出に刻み込む

私は、肝心なときに、うまく言葉が出てこないんです。後から、ちゃんと説明すればわかってもらえたんじゃないか、とか、こう反論すれば良かったんじゃないか、とか。

 

牛は、いったん飲み込んだ胃の中の草を、口に戻して噛みなおし、また飲み込むそうです。それを、難しい言葉で言うと『反芻』、はんすう、と言うんだそうです。

 

繰り返し考えて、繰り返し味わう。

 

楽しいことを味わう、『反芻』、なら良いでしょう。うまくいかなかったことを『反芻』するのは、にがくて、つらくて、役にも立たないことです。

 

繰り返し思い出すので、細かいことまでくっきり記憶に残ってしまう。

 

年齢を重ねていくうちに、そんな記憶がどんどんたまっていきました。

 

禅の本との出会いで楽になる

 

偶然見かけた、禅の本のタイトルの、図太くなれる、の言葉にひかれて、購入しました。

 

心の中に気持ちの良い風が吹き込んで、モヤモヤしたものを吹きはらうような、力のある言葉がちりばめられた本でした。

 

中でも、いやなことはその場に置いてくる、という言葉。これは、私の心にぐぁん!と響きました。

 

 

そうなんです。いやなことは、その場に置いてこないといけないんです

 

昔、誰かに、いやなことを忘れる方法を教えてもらいました。いやなことがあったら、紙に書いて破りすてる、というその方法は、私には効果がありませんでした。言えなかった言葉は、心の中を出ていかないで、心の中で、ピンボールゲームのボールのように、あっちの壁こっちの壁にぶつかって、エコーをするだけでした。

 

でも、その場に置いてくる、は違いました。すっきり私の中に入ってきました。私は、いやなことをその場に置いてこないで、持って帰っていたから、重くて苦しかったんです。

 

 私なりの『その場に置いてくる』

今、私は、何かあっても、必ずその場で対応して、答を出すようにしています。人に誤解されたことを言われたら、「ごめんなさい、ちょっと待って。それは違うから説明させてください。」と必ず言います。

 

相手にどう思われるかは、もうほとんど気になりません。自分が、いやな思い出を持って帰りたくないんです。今まで、持って帰ったものは、もう仕方ない。でも、これ以上絶対増やしたくはないんです。

 

スイスの滞在許可証で試される

私のような外国人は、外国人滞在許可証をもらいます。私は、Permis C(ペルミセー/Cクラス許可証)です。Cクラスは、選挙権はありませんが、ほかは、スイス人並みの権利を認められています。

 

昨年1年間、私は日本で暮らしていたため、スイスに戻ってきたときに、Cクラス許可証をあらためて申請しなくてはいけませんでした。

 

州の窓口で手続きし、申請料150フラン(およそ17000円)を支払ったのが2月中旬。

滞在許可証を発行するバイオメトリックセンターに、写真と指紋を登録しに、出頭するよう手紙がきたのが4月5日。

バイオメトリックセンターで写真と指紋とり20フラン(およそ2200円)を支払ったのが4月10日

 

2週間で届くはずの許可証は、4月末にも届きませんでした。5月1日に、しびれをきらして、電話をしてその回答にビックリ。

 

「あなたの写真や指紋のデータを、間違って消してしまったので、もう一度バイオメトリックセンターにきてください。」

 

いや、ビックリしたのは、データを消されたことではありません。そういうミスは、あるでしょう(ないほうが良いけど・・)。でも、データをとった、4月10日当日にデータを消したのに、私に連絡せず、3週間も、私に待ちぼうけをくらわしたことにビックリ。

 

滞在許可証は、外国人にとっては、何より重要な書類です。なかったら健康保険も入れません。携帯電話も契約できません。求人に応募するときは、必ず、滞在許可証のコピーが必要です。死活問題です。

 

それを3週間、ほったらかしです。許せません。

 

どうするか、いろいろ考えました。

 

テントをもっていって、バイオメトリックセンターで、滞在許可証ができるまで泊まりこむ、とか(笑)

 

センターに怒鳴りこんでも、「私は悪くない。」という返事しか返ってこないでしょう。スイスで謝ってもらうのは、日本ほど簡単ではありません。

 

いろいろ考えて、センターの責任者と、その上の外国人を管轄する部門の州のトップの責任者に、メールで苦情を申し立てました。苦情の文言を考え、何度も書き直すうちに、冷静になり、メールを送信したら、もうスッキリ!

 

同じ日に、センターに出向いて、写真と指紋を再提出しました。滞在許可証は、2日で届きましたよ。やればできるじゃないですか!

 

人ではなくて自分の問題だった

後日、センターの責任者から、謝罪のメールがきましたが、その前に、私の中では、問題は『その場に置いてきて』すっかり終わっていました。

湖にたつはしごの上の子どもの銅像。子どもは太陽に手を伸ばしている。

 

結局、すべては、私自身が問題だったんです。相手ばかり見て、考えすぎて、何も言えなかった。今は、以前より自分を見ることができるようになりました。

 

もっとはやく何とかならなかったかな。若いうちに気づけば。と思ったりはしますが、そんな気持ちも、どこかに置いて、今を楽しんで、前を見ていかないといけませんね。