スイスのスーパーに行ってみましょう
旅先でスーパーを見かけると、入りたくなりませんか?
日本国内でも、はじめて訪れる町には、ローカルな野菜や魚があったり、お菓子も、普段、見たことのない商品を見つけられるのが、楽しいですよね。
海外でも同じです。
その国にしかない、ユニーク商品がたくさんあって、見てまわるだけで楽しいです。
お菓子のパッケージは、どこの国でもポップでかわいいものが多いので、つい買ってしまったりします。
おみやげもスーパーなら安く買えます。
今日は、スイスのスーパーをご案内します!
スイスの二大スーパー
スイスでスーパーと言えば、MIGROS(ミグロ) かCOOP(コープ)です。
国内の、小売りの食品部門では、ミグロが37%、コープが35%のシェアです。
ミグロは、1925年設立、そして、コープが、1969年ですから、どちらも、スイスの消費者とは、長いつきあいです。
コープというと、日本の生活協同組合コープ(生協)が、思い浮かびますが、スイスのコープは、日本の生協のような、会員制の組織ではありません。
あくまで、普通のスーパーだと考えてくださいね。
人口850万の小さな国のスーパーですが、世界の小売業ランキングで、それぞれ、ミグロが39位、コープが44位という巨大企業なんです。
これは、スイスの物価が世界のどこよりも高いから、ということも、理由のひとつです。
ミグロもコープも、スイスで栽培された野菜やくだもの、スイスの工場で生産された商品、ということに、とてもこだわっています。
日本の消費者が、日本製を信頼しているのと、同じで、スイスの消費者も、スイスのものは、『安心、安全、高品質』という感覚があります。
そして、同時に、『そのかわり、値段が高いのは、しかたない。』と考えています。
MIGROS(ミグロ)について
スイス国内に、648店舗(2014年調べ)あります。
ミグロは、看板のMのマークの数で、店舗の規模がわかるようになっています。
一番小さいサイズの店から、M→MM→MMMの順に大きい店舗ということです。
上の写真のミグロは、MMMなので一番大きい規模ですね。
ミグロは、自社ブランド商品が多いので、日本でもよく見かけるようなブランドの商品が欲しい場合は、コープに行ったほうが確実です。
また、ミグロの特徴は、酒類は販売をしていないことです。
COOP(コープ)について
スイス全土に、2250店舗あります。
アジア系の商品が、充実しています。真空パックの豆腐や白滝も販売しています。
ミグロとコープは良いライバル?
スイスの小売り業界を、2社で独占しているので、価格はほとんど同じです。
1円、2円の違いを、「わが社が安いです!」と言い合っている状態です。
サービスの面でも、どちらも、以下のようなプロモーションをしています。
- 低価格帯の自社ブランド製品を展開していること
- ポイントカード
- 無料の週刊マガジン
- シールを集めるとおもちゃがもらえる、といったキャンペーン
私は、鶏ミンチやヨーグルトはコープ、米や雑穀ならミグロ、などと、商品によって使いわけます。
安売り商品によっては、ミグロとコープをはしごすることも、多くなります。
ディスカウントスーパー
ドイツからやってきた、アルディとリドルの、二つのディスカウントスーパーのチェーンです。
ヨーロッパのどの都市に行っても見つけることができます。
スイスにやってきたのは、10年前なので、スイス国内の店舗数は、まだ少ないですが、少しずつ存在感を増しています。
ALDI(アルディ) 2005年スイスに進出
LIDL(リドル) 2009年スイスに進出
どちらの店も、商品の陳列は、たいへんシンプルです。
商品は、段ボールの箱に入ったままになっていて、包装も簡単なものです。こういう部分にお金をかけないことで、商品を安く提供できるんでしょうね。
どちらも、スイスで栽培された、野菜やくだものを販売する、ということに、地元スイスのミグロやコープに負けないように、非常に力を入れています。
スイスの消費者の好みを、しっかりわかっているんですね。
有機栽培のものも多く、安いです。
また、安いからといって、品質が悪いというわけでもないので、家計にはやさしいスーパーです。
同じ品数の商品を買った場合、ミグロやコープとくらべると、3割ぐらい安くなります!
特に、今年、10周年をむかえるリドルは、お祝いのセールを続けています。
中でも、ビックリしたのは、10円クロワッサン、10円プチパン、10円コーヒーカプセル、10円ドーナツなどの超目玉商品です。
次になにが来るのか楽しみです。
欠点としては、どちらも、店舗の数が少なく、町の中心から、外れたところにあることが多いので、不便、ということです。
レジについて
スイスのスーパーは、レジのシステムが、日本とは違うので、少し戸惑います。
客は、買ってきた商品を、かごやカートから出して、流れるベルトコンベアの上にのせます。
レジ係は、すわったまま、ベルトコンベアを流れてくる商品をスキャンして、そのまま、ベルトコンベアの奥にある狭いスペースにおきます。
客は、スキャンのおわった商品を、エコバッグなど買い物袋につめていきます。
夫とふたりで、買い物をするときは、ひとりが支払いをしている間に、もうひとりが商品を、エコバッグにつめます。
ひとりで買い物するときは、支払いをしていると、商品がベルトコンベアの奥に、たまってしまいます。
次の客のじゃまになるので、私は、いつも、すごくあせってしまいます。
スイス人は、特にあせることもなく、自分のペースで、支払いをし、袋詰めをしているので、見習わないといけませんね。
スイスでは、レジ袋は、有料です。
レジでは、紙製のレジ袋や、エコバッグを販売しています。
でも、エコバッグや買い物用カートを持ってきている人が、ほとんどです。
営業時間とお休み
月曜から金曜は、8時から19時。土曜日は、17時までです。
大きなショッピングセンター内のミグロやコープは、土曜日は、18時までです。
日曜日や祝日は、お休みです。
コンビニエンスストアみたいなもの
スーパーが日曜、祝日は、休業なので、たまに、うっかり買い忘れていたものがあったりして、あわてることがあります。
そんなときは、ふたつ、方法があります。
ガソリンスタンド:
ミグロ系列のMigrolino(ミグロリーノ)という、小さなチェーン店が併設されています。
国鉄駅:
コープ系列のCoop Pronto(コーププロント)というチェーン店があることが多いです。
ミグロリーノもコーププロントも、日曜・祝日は、平日と同じく、6時から24時まで営業しているので、大変便利です。
おまけ / レシートについて
ディスカウントスーパーLIDL(リドル)のレシートを、みてみましょう。
9でおわる商品が多いですね。
日本だと、8で終わるところですが、こちらでは、9ですね。
下から3行目が、31.47になっています。
31フラン47サンチームを、支払わないといけないところですが、その下の行で、-0.02となっていて、2サンチーム引きになっているのがわかります。
実は、スイスのお金の一番小さい単位は、5サンチームなのです。
1サンチームは、現在使われていないので、合計金額は、5サンチーム硬貨で払えるように、自動的に切り捨てになります。
今日は2サンチーム得をした、ということですね!
最後に
スーパーに行くと、その国の人々の生活や食卓を感じることができます。
私は、旅行に行くと観光スポットのほかに、スーパーめぐりが楽しみなんです。
スイスにお越しの際は、スーパーを覗いてみてはいかがでしょうか。