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アフガニスタン難民のアイくんと知り合う

青い世界地図を背景に影絵のような難民の姿が浮き上がっている。


7月7日に、タリバンによる自爆テロで、アフガニスタンで12人死亡、150人以上負傷と報道がありました。

 

最近、アフガニスタンからの難民の男性と知り合ったばかりなので、このニュースは目につきました。

 

アフガニスタンからの難民アイくん

私は、6月から、週に一度、無料レストランでボランティアをしています。

 

レストランは、一年365日営業。夜7時半から9時半まで、だれでも無料で食事ができます。

 

週3回ボランティアをしているアイくんは、24歳。アフガニスタンからの難民です。

 

アイくんとふたりで、食器を洗いながら、いろいろおしゃべりしました。

 

アイくんは、10か月前にスイスにやってきました。

 

スイスに着いたときに、「ここは安全だ。自分はもう殺されたりしない。」と思ったそうです。

 

アフガニスタンにいたときは、毎日、「今日こそ殺されるだろう。」と思っていたんです。

 

この言葉を聞いて、胸をつかれました。

 

「今日こそ殺されるだろう。」なんて。

 

朝、目が覚めたとき、そんなことを考えたことがありますか?

 

毎日をそんな恐怖を抱いて生きるなんて、想像することもできません。

 

私は、シリアやアフガニスタンやリビアから、全てを捨てて、危険を冒してヨーロッパに逃げてくる難民たちの映像をみて、「かわいそう。」と口にしていました。

 

でも、本当は、何も感じていなかった。映像はイメージでしかなかったから。

 

アイくんの言葉は、本物でした。

 

スイスは、昔から、多くの難民を受け入れてきた国です。町を歩くと、難民らしい人たちを見かけます。

 

でも、私が、難民と話したのは、アイくんが初めてでした。

 

数字ではわからない

世界中で、紛争などで避難したり国外に逃れた難民は、7000万人にもなるそうです。

 

スイスの人口の9倍近い数字は、大きすぎます。

 

数字や、統計や映像で、私はわかったような気持ちでいましたが、そこに一人一人の人間が生きていることを全く感じていなかったんです。

 

アイくんの夢

アフガニスタンでは、ちゃんと学校教育を受けられなかった、と言うアイくんは、英語を流暢に話します。

 

英語は、必要だったから、耳で聞いてなんとかおぼえたそうです。

 

今は、フランス語のレッスンも受けています。

 

将来は、大学でビジネスを勉強して、スイスでホテルを開くのが夢です。

 

 アイくん、私の目を開かせてくれて、ありがとう。